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薬学生のみなさんへ

薬学共用試験

 6年制課程では病院・薬局での各11週間の実務実習が必修科目になり、その内容がグローバルな視点から参加型実習となりました。参加型実習とは学生が現場で実際の実務行為を行いながら指導を受ける方式です。ところが学生は薬剤師ではないので、わが国の法令制度では厳密にいうと法律違反になります。

 そこで医学教育の臨床実務実習で採用された「共用試験を実施して現場での実務実習に耐えうる学力を有することを確認する」方式を薬学実務実習にも取り入れました。たとえて言うと、薬学共用試験は運転免許の仮免許試験のようなものです。

 薬学共用試験にはCBTとOSCEの2種類があり、両方ともに合格しないと実務実習ができません。薬学共用試験を実施するために全薬科大学・薬学部が出資して共用試験センターが設立されました。試験は全て学生が所属する大学で実施されます。合否判定も各大学が独自の判定基準で行いますが、合格基準はWEBに公開しなければならず、現在は全大学とも同じ基準で判定しています。

 試験は4年次の12~1月に全大学が日程をずらして実施します。不合格だった場合、2〜3月に再試験を1回だけ受験できますが、これでも不合格だったときには翌年度の実務実習は行えません。全国の合格率は約97%(2012年度)です。

・CBT コンピューターを利用した客観試験
 CBTでは受験生の知識及び問題解決能力を評価します。試験会場には各大学が受験生分のパソコンを用意します。試験では隣に座っている学生とは違う問題が出題されるため、隣の学生から答えを聞くというカンニングは不可能です。答は解答選択肢の番号をチェックする方式です。問題はセンターが1万題以上プールしており、正答率が適度と判定された問題だけがプールされています。なおプール問題は公開されておらず、コピーすることは禁止されています。

・OSCE 客観的臨床能力試験
 受験生の技能・態度に関する能力を判定する試験です。調剤、監査、患者面接に関する5領域から6課題が設定され、受験生は6カ所のブースで1人ずつ指示された実技を行い、2名の評価者が判定します。

患者応対ではボランティアの模擬患者さんが協力してくれますが、模擬患者さんの養成も大学にとっては重要な仕事になっています。

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